売り尽くし! 早い者勝ちですよ!

 
 新しいパターンでのスイムウェア製作に没頭していた日々だった。気づいたら今月あんまり日記書いてないや、なんてことになるくらい日夜かまけていた。
 ちなみにだが、こんなにスイムウェアをせっせと作っているわりに、実地での使用はぜんぜんできていない。ホームプールが工事で閉鎖しているからだ。泳げていないのに、スイムウェアのバリエーションばかりが増えていく、なんとも歪なバランスの日々なのだった。
 しかし個人的にはスイミングにありついていないのだが、世の中としては冬が終わってプールにふさわしい季節になってきたためか、実は近ごろ、フリマサイトに出品している商品への「いいね!」がぽつぽつ増えてきていた。マーケティングというほどのことではないが、寒い時期に較べて関心度が高まっているのはたしかだろう。いまがチャンスだ、という思いはふつふつと湧き上がってきており、販促を仕掛けることにした。
 


 なにぶん、いかんせん在庫がありすぎる、という内情もある。完成品は、発送時にそのまま使用する、小型のフリーザーバッグに入れて収納しているのだが(もちろんこの透明の袋で郵送するのではなく、これを封筒に入れて送るのであしからず)、空気を極力抜いて薄くし、プラスチックのケースにぎっしり詰めているとは言え、それが現時点で3ケース分ある。1ケースにだいたい25枚収納されているので、約75枚である。しかもこれが旧パターンのみであり、ここへ続々と新パターンの完成品が追加されるのである。4ケース目に突入だ。
 在庫処分、と言うと言葉が悪いけれど、しかしまあ、屈託なく言えばそういうことになるだろう。前回、新パターンは2500円で考えているので、旧パターンは2000円だったり、ver.によっては2300円、などと言っていたが、もっと大胆に下げることにした。
 旧パターン、1枚1500円。しかも一律。去年末に作ったような、わりと新しいものも、1500円という超破格値での販売とした。こんなことを言っても虚しくなるだけだけど、いちばん最初は、3800円で売り出したのだ。その価値はある、そのくらいはもらわないとやってられない、ということでの値段設定だった。それがどんどん下がって、とうとう1500円。1500円のスイムウェアなんて、大量生産の工業品であってもだいぶ安い部類だろう。それが、これは個人生産の2~4点物である。1点1点、丁寧なダブルステッチが施されているのである。もはや、「なにかが間違っている」レベルだと思う。間違えているのは言うまでもなく僕の値段設定で、でもそんな値段設定にしなければ売れないのは、政治や経済が間違っているからだと思う。間違いが是正される世の中になってほしい。
 しかも、である。とにかく在庫を減らしたいという事情につき、まとめ買いの場合はそれがさらにお得になる。この設定金額には大いに頭を悩ませた。当初は1枚1800円で、2枚3500円(@1750)、3枚5000円(@1666.666……)はどうかと考えていたのだが、ファルマンに相談したところ、あまりいいリアクションでなかったため、1枚が1500円となり、2枚で2700円(@1350)、3枚で3800円(@1266.666……)、そして5枚で5000円(@1000)ということになった。とうとう! とうとう1枚1000円! 叩き売りもいいとこだ。いいとこだとは思うが、既に過ぎ去った労力によって作られた在庫が5000円に化けたらそれでいいか、という、合っているのか間違っているのかよく判らない思考により、そうなった。
 販売ページはこちらである。


 1500円設定になっているのが旧パターンの、まとめ買い対象商品であり、昨日はほぼ一日かけて、47(!)あったそれの販売ページの文面を編集し直したりしていた。Yahoo!フリマはスマホからしか出品や編集の作業ができないので、とても面倒なのだった。
 これまで商品名はすべて「ハンドメイドボックス型メンズスイムウェア」だったのだけど、まとめ買い対応として、「売り尽くし!【15】ハンドメイドボックス型メンズスイムウェア」というふうに、通し番号を付けた。まとめ買いを希望する人は、この番号をセレクトして僕に伝えてくれたら、それをセットにした専用の販売ページを作成するという流れである。
 旧パターンも、これはこれでもちろんとてもいいものなので、非常にお買い得だと思う。少しでも興味を持ったら気軽に1枚買うべき値段だし、そして1枚で買うんだったら2枚買ったほうが得だし、2枚より3枚、3枚より5枚、さらにそれ以上の枚数については応相談ということで、ひとつお願いしたいと思う。
 新パターンで製作した新作も発表したいと思っていたが、ここまでの話が長くなったので、この記事はこれで締めることにする。また次回。