ピイガ入園グッズ


 4月から幼稚園に入園するピイガのために、入園グッズを作る。3年前にポルガの入園のそれを作り、去年に入学のそれを作ったので、袋物を作るのももうすっかり慣れた。
 このように出来上がる。
 

 上履き入れ、手提げ、歯ブラシ入れ、コップ入れ、着替え入れ、そしてランチョンマット3枚。こうしてみるとけっこう作ったな。歯ブラシ入れとコップ入れは一緒でいいのではないかと思うのだが、指定なのだから仕方ない。袋が細すぎて、ひっくり返したり紐を通したりする工程がとても面倒だった。何気にこの中で一番苦労したかもしれない。ランチョンマットは今回、パイピング仕立てにして、こぎれいにまとまった感がある。表は3つとも共通だが、裏の布はそれぞれ違い、そしてパイピングもそれぞれ変えた。そういう組み合わせとか考えているときがいちばん愉しい。
 

 ちなみに上履き入れと手提げの内側の布は、いつもの芝生柄となっている。これはポルガの幼稚園のそれとお揃いだ。ちなみにポルガはデザインに関してヒットくんがご指名だったが、ピイガはそんなことなく、見ての通り薄桃色の世界に、虹と雲とお城とカップケーキ、そしてクマとウサギとキリンとゾウが乱舞する、なんともファンシーな女の子らしい柄の布を使用した。非常に「らしい」デザインの布があったものだと思う。手提げの内側には、柄が柄なだけにもはや隠しポケットのようになっているが、別に隠しでもなんでもなくポケットを付けた。いまはヒットくんが入っている。
 あとこのふたつの袋の持ち手だが、これは一見、底布として使用している赤白のドット生地をわざわざ白いテープに縫いつけたように見えるが、実際は違って、テープは普通にこの状態のものが売っていて、それを見て僕は、この生地でこのテープを使えば、まるで共布を使って自分でデコレーションをしたようなこだわりが演出できるぞ、と思い、そういう誤解を期待して選んだのである。幼稚園で他の子のお母さんがファルマンに向かって、「ねえ、その持ち手って共布を縫いつけてるの?」と訊ねてくれたら万々歳だ。なぜなら訊かれたファルマンが困惑するから。ファルマンのその困惑のために、僕はなるべくいいものを作ろうと励んだのかもしれない。
 あと、細すぎる歯ブラシ入れを除いてすべてに共通で縫いつけたネームには、もちろん実際にはピイガのフルネームがひらがなで印刷されているのだが、さすがにそれをワールドワイドウェブにさらけ出すわけにはいかないので、上のような対策を取った。これがピイガの本名であり、すなわちわが家がウサント家であると誤解されたら困るので、いちおう断っておく。