3点セット入れ


 やっと完成する。なにが。これが。

 

 細長いバッグである。帆布製である。肩掛けと手持ち、両方できる。
 表面にはマチ付きの立体ポケットがふたつ、大胆に配置されている。上のものは細長く薄く、下のものは横長でちょっと厚い。それぞれにネームも縫い付けられ、下はバトン入れと同じく、本名から来るサイン。上はポルガのかつて描いた絵をかつて消しゴムはんこにしたもの。ネームと言いつつロゴでもなんでもなくイラストってちょっと目新しい気がする。


 裏はこうなっている。
 写真だけだとよく判らないが、この赤い部分もいちおうポケットだ。上の辺は口が開いているのである。ここにもイラストのネーム。これもポルガのかつて描いた絵。たしか名前は「こうしんくん」だった。それを連続して捺した。こういう、連続して捺すといい感じになるはんこって、はんこの意義があっていいな、と思った。
 そこから伸びる白の長方形は、ペン挿しである。こうして見るとやけにシンプルで、計算され尽くしたアート性みたいなものが感じられる。計算され尽くしたアート性というのは、計算し尽くさなくても発生するのだ。大発見ではなかろうか。


 内側はこのようになっている。バトン入れでも使った市松模様の生地である。内側にもポケットがあって、ここにはケーブル類を入れられるようになっている。また、機器類を入れる事情から、内側の生地にはキルト芯を貼り付けて、クッション性を出している。そこらへんはわりと繊細な作りなのである。
 ケーブル、機器類。だんだんヒントが出てきた。


 これが、入れるものを入れた状態。せっかくオリジナルで作るので、本当にピッタリサイズで作ろうというコンセプトで作製をし、このように実現した次第である。自らの所業ながら、ちょっと偏執的なまでのピッタリさである。収納するとき、スポッと、ちょっとした快感が発生するほどである。


 というわけで、タブレット、折りたたみスタンド、そしてキーボード入れでした。
 ちなみに上の3枚の写真はタブレットで撮影し、下のタブレットが写り込んでいる2枚はデジタルカメラで撮った。物を撮るための接写に関しては、タブレットのほうがむしろ優れているようだ。
 この3点セットを、これまでは家にあった大きめのトートバッグに入れて、ガチャガチャとそれぞれをぶつけながら運搬していたけれど、これからはとても整然とした状態で持ち運ぶことができる。嬉しい。