オリT2

 Tシャツをまた作る。その披露記事(つまりこの記事)を作成するにあたり、完成したTシャツを着ている画像を、家で撮りたくないと思った。やっぱりTシャツなので、外で溌溂としている中で撮るのがいい。とは言え今は2月。よりにもよって半袖のTシャツとの親和性が、北半球では最も低い時期。でも日曜日に公園に繰り出したので、その際いろいろ着込んだいちばん下に、作ったTシャツを忍着した。「にんちゃく」は、いま僕が生み出した、こそっと着込むことを意味する熟語である。諸君らも使えばいい。それで公園内の散歩の際、あまりひと気のないスポットで、季節外れのTシャツ撮影を断行した。
 それがこちらである。


 どういう図案かといえば、ポルガが3歳くらいの頃に描いたイラストである。ヒット君的な生きものたちが、風船で飛んだり落ちそうになったりしている絵で、3歳児の無邪気な神性を感じさせ、われわれ夫婦においてとても評価が高いものである。この絵の一部は消しゴムはんこにもし、タブレット入れにもネームとして縫い付けたりした
 裏はこう。


 こちらはピイガのイラスト。ポルガの幼児期の絵はちょっと神がかった感じがあるのに対し、ピイガのイラストは素朴でかわいい。そしてうちの子の描く絵は、ふたりともヒット君にだいぶ引っ張られている。
 

 こちらが女性用。モデルはファルマン。なんとファルマンにも、2月の寒空の下、Tシャツ姿になってもらった。めっちゃ文句を言われた。
 


 そしてポルガとピイガ。そう、一家4人でお揃いなのである。子どもらのイラストのTシャツ、一家でお揃い。なんかこうやって文字で見ると、気持ち悪さの純度がだいぶ高いような気がする。気のせいだろうと思う。
 もっともこの図案をカス取りしていてしみじみと思ったが、こういう細い線の、細かい絵は、アイロンプリント向きじゃない。特に子どもたちのミニサイズの図案は、カス取りの際にどうしても一緒に剥がれてしまう部分が出た。だからこういうのは業者に印刷してもらったほうが絶対いい。アイロンプリントはもっとざっくりしたデザインでやるべきだ。それを学習した。
  

 ひとつ前のTシャツも持ってきていて、僕は男なので現地で着替え、こちらの写真も撮ってもらった。なんとなくバトンも回した。友達は友達に向かって友達の話をするTシャツ(オリジナル)を着てバトンを回す36歳。気持ち悪さの純度がだいぶ高いような気がする。気のせいだろうと思う。