オリT4

 Tシャツを作る。もうだいぶ前に作っていたのだが、やっぱり「オリT2」の記事を見るにつけ、Tシャツは外で着てるところを撮ったほうがいいな、ということを思うので、公園に出かけて撮る機会を窺っていた。それがこのたび成ったので、作成報告する。
 こちらである。


 バトンを持っていたり、ズボンのクセがすごかったりするが、見てほしいのはTシャツである(ならばTシャツだけの写真にすればいいのに)。胸の部分に四角っぽいフォントで記されているのは、「PAPIRO」という文字である。つまりカツオが「K」とデザインされたセーターを着ていたり、あるいは「少年H」だったり、そういう系譜のTシャツということである。PAPIROだから「PAPIRO」と記されたTシャツを着るのである。
 

 こちらが背面。首元に書かれているのは、「I AM A SOLIPSIST.」という文面。ソリプシストとはなんなのかといえば、すなわち唯我主義者のことで、ネットで検索をすると、『主観的観念論の極端な形で、意識される私の個我と、その主観的変移のみが唯一の実在で、ほかの一切の個我や事物は、私の個我の意識内容からみて幻想にすぎないとするG.バークリーらの立場。倫理的には全世界がただ自分のためだけにあるとする利己的態度をいう』とある。これを先日なんかのきっかけで知り、ああ俺はそれだな、と思ったので採用した次第である。



 子どもらの分もおそろいで作る。ピイガとポルガ。画像はないが、同じく背面には「I AM A SOLIPSIST.」としっかり入っている。子どもこそ唯我主義者だろう。
 そして自分と子どもの分があるということは、もちろんファルマンの分もあるのである。最初「FALMAN」で作ろうとしていて、(なぜこの人だけPで始まらないんだろう……?)と本気で考えたあとで、ファルマンというのは僕が勝手に呼んでいるだけで、いちおうこの人はパピコという自称名があるんだった、と思い出した。それで「PAPIKO」で作った。作ったけどこの日はまだ肌寒かったのでぜんぜん着てくれる様子がなかった。そのため画像はない。まあ同じ具合である。背面も一緒。この人や、子どもたちについて思いを馳せると、僕のソリプシストっぷりなんてまだまだ甘いもんだな、と思う。
 お揃いで着たときの一体感を狙って、背面の文章を「WE ARE……」にしようかとも考えたのだが、夏に4人でこのTシャツで出掛けることはさすがにしないだろうな、と思って「I AM……」にした。Tシャツの色が、注文時に予想していたよりもだいぶ鮮やかすぎる山吹色だったこともあり、これで一家揃いで、背面に「われわれはSOLIPSISTである」と書いてあったら、SOLIPSISTの日本語の意味が普通は分からないだろうから、とにかく得体が知れなくて、たぶん特殊な宗教の特殊な宗派なんだろうな、と思われるにちがいないので、止すことにして正解だったろうと思う。