こちらである。
子どもたちのものと同じく、こちらもすべての縫い代にコバステッチをかけている。あとブリムにはバッグの底板として売っている物を入れているのだが、今回からこれにも7ミリのステッチをかけた。ブリムと本体を縫い合わせるとき、底板がブリムの中で安定せず縫いにくいという悩みがあったが、縫い付けてしまうことで解決した。底板はそれなりの硬さがあるので、はじめの1針は恐怖だったが、さすがは工業用ミシンの(ヤー!)パワー!である、問題なく縫うことができた。
生地はまあまあの厚みがあり、綿75%ポリエステル25%とのことで、ウールでもなんでもないが、それでも寒い時期用の帽子だな、という感じがする。
前回のキャスケットと同様、共布でマスクも作った。なにぶんジョニファーには頭がないので、帽子は途中まである首にかけることができたが、マスクはどう装着させたものか悩んだ結果、このような形となった。なんとなく、アベノマスクをブラジャーにして世間を騒がせた炎上商法のことを思い出す。そして前作がそうであったように、せっかく共布で作っても、同時に身に着けるとやけに禍々しい感じになるので、このコーディネートは実行されることは多分ないだろう。
しかし今回の生地には、新しいもうひとつの展開がある。というのも実はこの生地、ニットなのである。そして、今回帽子を作ることにしたかなり前から、家にあった。それではこの生地はそもそも、なんのために購われたものであったか。答えは明白だろう。顔パンツがヒントにもなっている。
インスタグラムで公開する前だが、先行して載せる。
というわけで、帽子・マスク・ショーツの3点セットが仕上がる。帽子はさっそく被りはじめている。ショーツは、普通にローテーションに組み込まれているので、これを穿く日もある。となれば、どんなショーツを穿いているのかを頭の上に開陳しながら僕は街を闊歩しているのだという、マスクでやろうとしたことが、新しい形で実現した格好となる。格好となるが、マスクで経験済みのこととして、実はやってみるとこれはそこまで心が動くことではなかったりもする。
もしもこの姿で街に出たら、さすがに心は動くだろうと思う。
そして心が動くと同時に、さまざまな機関も動き出すだろうと思う。