前回の記事、母の日ワンピースだが、到着後に母から感想が来た。
黄緑色のほうは、見返しがめくれがちで着づらく、茶色のほうは、自分では絶対に選ばない生地でびっくりした、という感想だった。実に忌憚のない意見。要するに、あまり満足いくクオリティではなかったようだ。まあそういうこともあるだろう。
今回は、家族向けにまたアイロンプリントでオリジナルTシャツを作ったので、それの記録をしておく。
まずこちら。
ポルガの、パラレルワールドTシャツ。ポルガはこの春あたり、一発屋芸人の持ちギャグのように「パラレルワールド」という言葉を頻繁に口にしていた。特にこちらがなにか注意事などを言うと、手のひらを突き出し、「パラレルワールド」と唱えるのだった。だから意味としては、「並行世界」ではなく、「うるさい」「嫌だ」「関係ない」などになる。まあそのような言葉を返されるよりは、こちらのほうがいいやもしれない。
続いてこちら。
ピイガの、どげだしたかTシャツ。「どげだしたか」は、島根県の方言で、「どうしたんだ?」みたいな意味。なぜその言葉かと言えば、実は発端はよく知らない。でも娘たちは、ファルマンが口にしたのだろうこの言い回しをやけに気に入り、節をつけて歌にするほど、数年前から嵌まり続けている。なのでそのフレーズで作った。島根の、クソ田舎的方言なのに、赤地に黒文字という攻撃的な配色で、アルファベットの、それも力強くシュッとしたフォント、というギャップがいい。
続いてこちら。
こちらもピイガの、かめらめせんせいTシャツ。「かめらめせんせい」はピイガのオリジナルキャラクターで、いつでもカメラ目線の先生だそうだ。それ以上のことは知らない。オリジナルTシャツを作ってやるからデザインを寄越しなさいと言ったらこれが渡された。線が細いので耐久性が少し心配だが、なかなかいい具合に仕上がったと思う。黒、黄色、臙脂という配色もいい。久しぶりに稼働させたステカの調整がうまくいかず、イラストのカットが成功するまでだいぶ苦労したので、達成感がある。
最後にこちら。
モデルはピイガとファルマンだが、家族4人でお揃いの、るひるひにたりおTシャツ。「るひるひにたりお」は、ポルガが幼児のときに紙に書いた謎の言葉。もう原本はどこかに行ってしまったが、ずっと印象に残っていて、なんかしらの形で使いたいとずっと思っていた。というわけで今回、ようやく使った。文法もなにもなく、書ける文字、書きたい文字を、気ままに書いただけだろう文字の連なりは、無意味で、作為が一切なく、それゆえに高潔な感じがする。くすんだ水色という、4人ともあまり持っていない感じのTシャツの色もよかった。いつか4人お揃いで出掛けたらいいという気もするが、ポルガはもちろん、ファルマンも拒むだろうな。