想定はしていたが、その想定は裏切られたらいいな、とも思っていた。実はそっちの気持ちのほうがよほど強くあった。だから要するに、売れるに違いない、と思っていたということになる。こんなにも売れないだなんて、想定の範囲内の、その中にある治外法権的な四次元空間において、想定外であった。
びっくりするじゃないか。信じられない思いだ。なんで誰も買わないのか。同じ型で作製して、実際に使用している人間が、こんなにも絶賛するものを、どうして買わないという発想が出てくるのだろう。僕は僕が理想とするこの品物を手にするために、50枚以上のスイムウェアを縫った。こんなことを言うのもアレだが、ものすごくお金も時間もかけた。それをあなたがた、のうのうと生きるあなたがたは、なんだかんだでやけにもらえるクーポンとか使えば、お試し価格で2600円設定にしているものであれば、実質2000を切るくらいのペーペーで購えるのだ。ぺーぺー! って。ぺーぺー! って。簡単に。そうしたら僕は商品を封筒に入れて、サンキューカードなんかも併せて封入し、あまつさえわざわざポストまで投函しにいく。そうしたらわずか2日後には、あなたがたの住まいの郵便ポストに、この至高のスイムウェアが届くという寸法なのだ。どう考えても得しかない。こんなうまい話があるかよ、と思う。あるのだ。転がっているのだ、目の前に、ほら。
改めて、僕の出品リストのページのリンクを貼っておこう。
ちなみに誰も訊ねてこないので自分から言うのだが、Yahoo!フリマにおけるユーザーネームは、このプロジェクトのために新しく考えたものであり、いい機会なので、ショーツやスイムウェア部門のブランドネームということにしようと思っている。
こちらがそのロゴだ。
名前の由来は、前半はもちろん「のび」を意識している。「のび」とはなにかと言えば、言うまでもなく「のび太」の「のび」である。これまで「のび助ショーツ」という名のもと、ちんこをのびのびさせるための空間作りを意識して型紙を作ってきたが、のびのび生きてほしいというのび助の願いは、なにに向けられるのかと言えば、それは当然、息子であるのび太である。だとすればのび太=ちんこという図式が成り立つ。
そののび太は、のび助の願いどおりにのびのび生きて、学校の勉強なんかろくにしない。宿題もしない。挙句の果てにはすぐに寝る。先生はそんなのび太に向かって怒鳴る。「廊下に立っとれ!」。のび太がのびのびと生きようとすると、どうしたって立つことだってあるだろう。でも立ったって大丈夫。君が立つためのゆとりも、父はきちんと用意しているのだから。
さらには「tattle」という英単語には、「おしゃべりをする」「秘密を漏らす」などの意味があるそうで、これもまた示唆に富んでいると思う。たしかにのびのびしたちんこは、雄弁でもある。Nobitattleのウェアを穿いた人の股間部を見れば、生地の表情が豊かであるため、その人のだいたいの感情は掴める。
そういう理念のネーミングである。とてもいい名前だと思う。
これまでショーツ関連は、これというレーベル名を置いていなかった。順当に考えればpapapokkeということになるが、しかしショーツに関してはpapapokkeじゃないよなあ、papapokkeはpapapokkeで、ポケットモンスター的なスラングになってある意味ちょうどいい気がしないでもないけど、でもやっぱりpapapokkeは性的な方面とは距離を置いておくべきだよなあ、などと思案し、保留していた。それが今回、出品をするにあたりいよいよ正式に考えることにして、今回の発案となった。
あのNobitattleのスイムウェアが、当初は2000ペーペー程度で手に入ったのだと、おとぎ話のように語られる日がいつか来ると思う。そんなことを、このNobitattleの現在唯一の宣伝ツールである、しかし誰も読んでいないブログに、書き記しておく。