ピイガにコートを作った。そう言えばなぜ作ったのだったっけ。たしか、僕が秋口や春先に着る山吹色のコートがあるのだけど、それをピイガが羨ましがったので、じゃあピイガにもダウンではない、こういうコートを作ってやるよ、みたいな話の流れがあったんじゃなかったか。それはだいぶ口約束のレベルの話だったのだけど、去年の晩秋あたりにネットでショーツ用の生地を買おうとした際、コートにちょうどよさそうなものを見つけてしまったことで、じゃあ本当に作ってやろうかな、という心の運びとなったのだった。
というわけで作ったのがこちら。
お前、そこで異様にローライズなボーダーショーツだけを穿いたジョニファーに着せたら、コートが目に入ってこないやろがい、という話なのだが、着せたらおもしろかったのでどうしてもブログに載せたくなってしまった。
本人が着用した姿はこちらである。
ノーカラーのシンプルな作りで、柄も含め、なかなか子どもサイズでは見かけないテイストのものが仕上がったと思う。かっこいいじゃないか。
ちなみに裏地付き。裏地付きって、作りとして上級レベルの感じが醸し出されるけど、縫い代とかをすべて覆い隠してくれるという意味では、1枚仕立てのものよりもよほど簡潔だったりもする。裏地は黒のポリエステルを使用したが、せっかくならもうちょっと遊んでもよかったかなあ、とも思った。
フロントには大きめの腰ポケット。袖口には飾りボタンを付けた。今回は初めてだったので、作ってからあまりに殺風景であると思い、完全に後付けで飾りボタンを縫い付けたわけだが、もしまた作る機会があったら、そのときは袖タブを付けてもいいかもしれない。
趣味と言うか、もはやこれは信仰にも近いのだけど、今回もフロント端にはダブルステッチを施してある。ダブルステッチに対する僕の絶大な信頼。ただし細かい千鳥柄に埋没して、ここまでアップの画像にしなければ判らない。じゃあしてもほとんど意味ないじゃないかという話なのだが、コバだけだとどうも居心地が悪く、どうしてももう1本行ってしまう。
そして、本人着用画像にあったように、共布でキャスケット帽も併せて作ったのだった。コートと帽子のセットアップなんて、とてもしゃれていると思う。世の中でもっと流行ればいい。ピイガにファッションリーダーになってもらいたい。
12月28日に両方が完成したので、年末年始、ピイガはずっとこれを身に着けていた。間に合ってよかった。正確には年末から着ていたわけだが、やっぱり新年にパリっと新しいものを着ているのはいいものだ。
そんなピイガは、本日ちょうど誕生日で、11歳になったのだった。ただしこれは別に、誕生日プレゼントとかで作ったわけではない。生地を買う際、買うだけで作らない可能性もあったので、その代金はショーツ用の生地と同じく僕の小遣いから払い、コートを無事に作り上げた暁に、ピイガちゃんの保護者さんから、材料費を含むオーダーメイドコート(結果的にキャスケットも追加)製作費としていくばくかの報酬をいただくという話になっていた。なっていたのだが、年末に完成し、年始のゴタゴタを経て、そんな経緯がどさくさで忘れ去られそうになっている気配を感じているので、ここに改めて記しておく。ピイガちゃんの保護者さん、お金ください。